ラジカル塗料の原理

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。
昭島市、国立市、小平市、狛江市、など多摩地域を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

さて、前回取り上げました最近話題の「ラジカル塗料」
そもそもどんな塗料のことをいうのでしょうか?
ラジカル、ラジカル・・・ウーン(^_^;これからはちょっと複雑かつ難解なお話になっていきますことをご容赦願います。
ラジカル(radical)とは、不対電子を持つ原子や分子を指します。

通常、電子は二つずつ対になって(共有電子対)同一軌道上に存在していますが、熱や光などの強いエネルギーによる電子の移動や、化学結合の解裂などによって不対電子ができ、ラジカルとなります。ラジカルは共有電子対を形成していないため、極めて不安定かつ反応性の高い状態の分子種です。そのため、中性で温和な反応条件で反応が進行する、位置選択性が高いなど通常の化学反応とは異なる反応性を示します。
また、ラジカルは非ラジカル種と反応する際に電子を奪い取って安定化するため、反応後には新たなラジカルが発生します。新たに発生したラジカルはさらに次の標的分子から電子を奪い取るため、反応が連鎖的に進行します。
これを「ラジカル連鎖反応」と呼び、この反応はラジカル同士で電子を授受することで終了しますが、この連鎖反応により塗料の樹脂塗膜自体にも劣化を引き起こします。

おわかりいただけましたでしょうか?いやいや(汗)いきなり電子とかいわれてもねぇ(^_^;昔々の大昔。

物理の授業時間にヘンテコリンな模型をみながら原子核とその廻りを廻っている電子についてちょっと聞いたことがありますが、今まで生きてきてその知識を振り返ったことなんかついぞ無かったです。

サイン、コサイン、タンジェントとか数学で習った気もするけど、ああいったものもほぼ使わないで平々凡々と生きてきました。電子なんていうのは「レンジ」とか「計算機」なんて言葉の上に付いているんじゃなかったっけって言うのが正直な感想です。
そんな私がそれでも足りない頭をフル回転してなんとなくこんな感じなのかナーと理解している知識をここで披露いたします。

日本ペイント(株) パーフェクトシリーズ図解

わかりやすさ優先で(^_^;
まず最初にですね説明しておきたいのがペンキ材料の中で白を表現する顔料顔料として使われるのが「酸化チタン」という物質である事。
建物の塗膜が劣化してくると手で触ったとき白く粉が付く状態になります。これがいわゆる「チョーキング」といわれる現象で、私たちがお客様のお宅にに見積もりに行ったとき必ず試すチェックポイントです。このチョーキングが起き始めると樹脂塗膜の劣化はかなり進んでしまっています。

本来樹脂の中に収まっている顔料が外に飛び出してしまっている状態ですから塗膜の状態はかなり劣化していると言えます。

逆をいえばこのチョーキングが起こりにくくなれば塗膜の耐久性もグッと向上する訳ですね。
このチョーキングを起こす犯人が酸化チタンだと考えてください。もちろん本来は安定していて何の問題もない物質なのです。

これをどんどんどんどん拡大して目に見える大きさになったとします。(ならないですが)するとですね、ボールの廻りを二つのビー玉夫婦が廻っているという物が見えます。これが安定している酸化チタン。二つので一つのコンビなんですね。

ここにですね、太陽光の中でも特に紫外線があたりますと、2個のビー玉の内の一つがあまりの暑さか眩しさかどこかに飛んで逃げちゃうんですね。
残ったビー玉はあまりの寂しさにとなりの家のビー玉にちょっかいを出して家庭不和を引き起こし、ちょっかい出された家の方でも別の家に・・と、まるで腐ったミカンが他のミカンを傷ませる状態となって雪崩のように反応が進んでいきます。
そしてこのビー玉の暴れっぷりがボールとビー玉を含む樹脂世界そのものにも悪影響と世紀末的な劣化をもたらします。
このような劣化現象に対して常日頃からビー玉間のコミュニケーションをとる高連帯感の維持と、ビー玉さんの高飛びを防ぐ為に高層高級マンションに住まわせるなどの待遇改善をした塗料が「ラジカル塗料」です。
と、例えてみたらと・・どうでしょうか(^_^;
少しわかりやすくなりましたでしょうか?

わからないかな・・わからないですよね~(大汗)
まぁ我々にはちょっと理解しがたいですが、有機化学の世界では研究室レベルから工場レベルまで幅広く利用されているそうなんです。
その研究結果として誕生したのが「高耐久 ラジカル塗料」だということのようです。

高耐候、高寿命ではありますが、ビー玉さんのメンタルケアと、囲い込んだ高級マンションの家賃分だけ施工価格もちょっと上がります。


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