ご隠居さん講談 2

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。
府中市はもちろん、立川市、日野市、国分寺市など東京多摩地域を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

さてさてご隠居さん、年取って兵隊に取られると記憶力が衰えてて困ったとことさらに力説したあと

「兵隊に行くとさ、軍人勅諭っていうのを暗記して言えるようにならないといないの。知ってる?軍人勅諭。」
「あ~聞いたことがあるような(^_^;)/ペタペタ」
「いち ぐんじんは ちゅうせいをつくすを ほんぶんとすべし・・・・」
「は~・・・」
「長いんだよこれが・・(=_=) なかなか覚えられん。ところが若い連中はそれでも覚えちゃうんだよね。けどおっちゃん組はな・・・ え~っと軍人は~ 軍人は~なんて言ってると上官にバチーンと殴られて・・ああ、かあちゃん子供に会いてぇなぁ~って思ってたもんさ」
「ほうほう(^_^;)/ペタペタ」
「でもまぁ、そんなロートル連中だからか知らんけど分隊長がイイヒトでねぇ随分と助けてもらったもんだよ」
「\(^^;)ペタペタ・・・」
「・・・ペンキ屋さん?父島って知ってるかね?」

©小笠原村観光局 http://www.visitogasawara.com/
令和の楽園 小笠原諸島父島 ©小笠原村観光局 http://www.visitogasawara.com/

「え?ハイハイ。小笠原諸島の?」
「そうそう。遠いけどね、南に1,000km。でも東京都」
「船で行くんですよね。聞いたことがあります」
「いまでも一日がかりだから、考えてみりゃあ一番遠いとも言えるわなぁ・・・」
そうつぶやくとちょっと空を見上げてにこりと笑い。
「当時は本当に、遠く遠くに飛ばされてきたと思ったよ・・・私は砲兵やってたよ。守備隊の」
「\(^^;)ペタペタ・・・大きいんですか?」
「うんうん。どーんと撃つとさ、弾が飛んでくのが見えるんだ」
「は~それ・・は・・・すごい(*_*)」
巧みな話術にはまって手が止まる。
「硫黄島って知ってるだろ?」
「はい」
「うちらの部隊から半分さ、硫黄島に行ったのさ」
「え(@_@)そうなんですか?」
「一応志願する形で」
「誰も行きたがらなかったでしょうに・・・」
「そりゃあ、今だから言えることでさ・・・あんときは、どっち行っても同じことだと。下っ端の兵隊なんざそんなもんさね。な~んも知らないの。特にロートル連中は」
「そんなもんですかね?」
「そうさぁ。逆に兵隊の間じゃ、硫黄島の水が悪いっていうのは知れ渡っていて、すぐに体を壊す。そしたら白いベベ(病衣)着て内地に帰れる。そんな話もあって本当に信じてる連中もいたくらいさ」
「うーん・・・」
「私らもどうしようかなんて言ってたんだけど、分隊長が『やめとけ』っていったのさ。頭の良い人だったからきっと色々わかってたんだろうなぁ・・・」

すっかり話に引き込まれて、仕事の手も止まりました。

「結局、そんとき硫黄島に行った連中はみんな死んじまった。私らは父島に残って助かったわけだ・・・それでも空襲があったな。一回大きなのがあってよく覚えてるよ」
「(^_^;)/・・ペタ」
「その空襲って言うのは・・・」

「・・・・」

「(- 。-)・・さ」


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