高意匠サイディングボードのお手入れについて

府中市、小金井市、調布市など多摩地区で外壁塗装、塗り替え、リフォーム工事を行っております塗装業者、有限会社 不二塗装です。

最近の窯業サイディングのデザインは、一色で細かな凹凸により変化を出し、一部の壁面のみ着色の変更を行いアクセントとしているものが流行しているようで、そのような新築建売物件をよく見かけるようになりました。例えば玄関廻りだけを黒い壁面にするといった形です。

窯業サイディング 新築以来二回目のクリヤー施工です。こまめな手入れを行う事で景観を維持することが出来ます。

このようなデザインは、後々のメンテナンスも非常に楽で塗替時にも一色で塗りあげてしまえば新築時とまったく同じ状態に戻すことが可能です。
以前のサイディングといえばタイル貼りの壁面を再現した凹凸と、それに合わせた着色(高意匠サイディングボード)が施されている物が多くかったため、経年劣化が起こった場合新築と同じ仕上がりに戻すという事は難しいものがありました。

例えば前記のようなタイル壁面を模したものはタイル部分の凸部と目地部分の凹部が単色での塗り潰しとなり、塗装後は極端に言いますと板チョコ状の凹凸のある壁面になってしまいます。
使われる色によっては違和感なく収まる場合も多いのですが、やはり現在のイメージを残してリフォームしたいとおっしゃるお客様が多いのも事実です。
その場合に使用するのが「高意匠外壁保護クリヤー」と呼ばれている材料で、既存のデザインを生かしたままクリヤーの塗膜で現状の塗膜を塗り重ねて保護するというものです。

洗浄後、下塗り作業

ただし、現時点でサイディングの経年劣化が進んで塗膜が剥がれたり、洗浄を行ってもカビや藻、浸透した雨水で汚損された部分の回復が見込めない場合や、サイディングにクラックが入っているときなどは、この工法では下地の状態がそのまま表面にでてしまうので利用することが出来ません。

メーカーの奨励は目安として新築から10年、ヘヤークラックなどが発生していないこと。これが一番重要ですが、建物の立地、サイディングボードのグレードなど10年経過していなくとも劣化が激しいケースも有ります為、実際に現地を訪れて判断をする必要がございます。
もう一つの条件として現在のサイディング壁面に光触媒処理が施されていないことがあげられます。

下塗り完了状況

光触媒をほどこされた壁面は主に注文住宅などで新築時に外壁面に対して30年保証などがうたわれている場合が多いためその保証書の有無が判断基準となりますが、これらの壁面には塗料の密着性が保たれないことばかりではなく塗膜がひび割れたりすることのほか、塗装を行うことにより新築時の保証が切れてしまうことがあるのでご注意下さい。
ここで上記の高意拠サイディングボード用保護クリヤー塗装の具体的な施工の流れを簡単にご説明いたします。

各社から同様の機能を持つ塗料が発売されていますが、当社で主に使用するのは日本ペイント(株)の「ピュアライドUVプロテクトクリヤー」です。
「UVプロテクトクリヤー」はセラミック樹脂を使用し「緻密で強力に結合した分子構造と紫外線吸収剤の働きで、外壁の劣化を長期間おさえる」「超親水性塗膜により表面に付着した汚れを雨が浮かせて流すことが出来る」「防藻、防カビ性がありカビ菌や藻の発生を長期間防ぐことが出来る」のが特徴です。
施工の大まかな流れとしては

1. 高圧水洗浄機を使用する場合には圧を低めに設定。汚れのひどい場所は洗剤による手洗いを併用し丁寧に洗浄を行う。
2. 乾燥後、塗膜剥がれや傷、釘頭などをチェック、部分的に塗膜が欠損している場合には二液形ウレタン塗料などを用いて補修を行う。
3. 上記の下地処理が完了したのち、下塗りとして「UVプロテクトクリヤー」を一回塗装
4. 乾燥後、上塗りとしてもう一度重ね塗りを行う。
5. パネルの継ぎ手や、サッシ廻りに充填されている旧シーリーングを撤去、同色のシール材を再充填する。

5番目のシーリング工事ですが、シーリング材は新規塗膜による浸食や重なり部分に塗膜そのものにもチジミが発生するので壁面塗装完了後に必ず行う必要があります。シーリング工事費用分だけ一般的な外装塗装工事より割高になってしまうことが避けられません。

上塗り作業

その他、同製品にはより高耐候を期待できるフッ素樹脂配合タイプ「UVプロテクトF4クリヤー」もございますが塗料そのものの単価が上がるため工事費用の上昇を避けることが出来ません。費用と効果をご検討していただきまして選択していただくこととなります。

例えば、フッ素系の高い材料を使っても、打ち替えたコーキング部分にも寿命があるため定期的打ち替えを行う必要がありますし、大屋根や、破風板、軒裏、雨樋など点検と足場を使用したメンテナンスが必要な箇所は他にもありますのでトータルバランスを考えて材料を決定していく必要があります。

例えばこのページにある画像のお宅は、10年以内の間隔でセラミック系UVプロテクトクリヤーを施工しています。

早め早めのメンテナンスを行う事で高意拠サイディングの景観を維持していくことは可能であり、幕板、屋根など他の塗装部分も同一の足場でメンテナンスすることが出来るので長い目で見れば経済的です。

セラミック系、フッ素系共に仕上がりは「艶有り」「3分艶」「艶消し」を選ぶことが出来ます。

施工完了状況

外壁面の仕上げ塗料に関しましては同じ塗料であっても、艶有りに比べて艶消しの材料の方が汚れやすい傾向があります。

これは塗料に艶消し調整材が含まれていることにより艶をおさえている艶消し塗料の表面が端的に言ってしまえばちょうど「磨りガラス」のように細かな凹凸がある状態であるため、汚れやカビの粒子が滞留しやすいからです。

その為、特に艶に関してこだわりのないお客様には艶有りでの施工をお勧めしています。
また、両方のタイプとも弱溶剤(塗料用シンナー希釈)系二液混合硬化型の材料なので、施行期間中は灯油のような匂いがしてしまうのも留意点です。
いずれにせよ当社では建物の現在の状況に合わせた適切な材料、仕上げについては御見積の際にご要望、ご質問にお答えしながらご提案させていただいています。


一覧ページに戻る