大工さんと電動工具のお話し 1

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。府中市はもちろん、調布市、狛江市、小平市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

建築現場ですごいなって思うのは、熟練工の技です。
その道の人はいともたやすく軽やかにこなしてしまうので、端で見ているととても簡単そうな作業に見えます。

なんとなく「自分でも出来そう」と思うんですが、実際にやってみると全くもってうまくいかない。
左官屋さんなんかもね、コテを使ってツイツイーっとモルタルを壁に塗っていくでしょ。

壁にペタペタ、スーっとモルタルの方で吸いついていくように見えるじゃないですか。ころがね、我々がやってみるとズルズル~ベタリなんですよ。モルタルって砂とセメントを水で練っただけの物。自然に考えれば下に向かって落ちる物です重力に逆らうことが出来ませんからねぇ。

前回まで日曜大工、DIYでのペンキ塗りのコツなどをお話ししてきました。
最近ではペンキ塗りにとどまらず、木工や園芸の資材が手軽に購入できるようになり「物造りの楽しさ」を手軽に味わえるようになってきたなぁと思います。
以前では木材のカットサービスをしてくれるところもごく少数でしたが、今ではちょっと大きなホームセンターならほとんどのお店がワンカット50円程度で行ってくれる。お店によっては会員になればより低料金でカットしてくれる場所も有りますし、実際非常にそういったサービスを利用して細々とした部品まで寸法指示して後で取りに来るといった常連の方もいるようです。
大きな機械でザーッと切っていく様は痛快ですし、一度に同寸法を切ってもらえば狂いもない。直角もでますからね。簡単に箱物ができちゃうのはすごい。
これを自分がノコギリで切るとなると・・・まず第一にまっすぐ切れない(^_^;
ところが年季の入った大工さんがノコギリで鼻歌交じりにちゃちゃっと切ると・・・材木が直角に切れるんですよ。
使っているのは今ではほとんどの大工さんがカートリッジ式の両刃鋸。目立てしないで取り替えるといったタイプ。
特別な道具ではなくホームセンターで簡単に手に入るし高額というわけでもありません。「弘法、筆を選ばず」といいますがこういったことをさりげなくやっちゃうのがさすがプロだなぁと感心するんですよ。
「ノコギリって、どうやるとまっすぐに切れますかね(^_^;?」
「へ? まっすぐに引けばいいんだよ(?_?)」
「・・・それはそうですが(^^;)」
これはまさしく「垂れる前に塗る」ペンキ塗りの極意と同じ。この世代に聞いても大体こんな感じの受け答えです。
まあ、今では色々と便利な電動工具が有りますからそれを使えば同等のことが出来るから良いんじゃねという人もいます。実際に大工さん達も現場に一山。合計で軽く百万円超えの電動工具を持ち込んでます。
丸鋸だって何種類も持ってるし、直角はちろん四十五度だろうと何度でもきっかりに切れるスライド丸鋸もある。釘だってコンプレッサーでパシュンパシュンと打つ。
でも鋸一つ金槌一つで出来ることが多い人はやっぱり尊敬しちゃいますよね。
もちろん昔の大工さんにとってはそれが当たり前。

それが徐々に電動工具が普及していったわけなんですが、当時はね、結構事故が多かったと聞きます。
回転系の工具に裾の広い服や手袋などを巻き込んでの事故。慣れないこともあったでしょうが当時の工具は今の物より安全性への配慮が低かった事もあるでしょう。
今の電動工具でも、その危険性は完全になくなったわけではないのです。
ホームセンターで気軽に買える工具だって使い方を間違えれば大変なことも起きるのでくれぐれもお気を付けくださいね。
次回からはちょっとおっかない話も出てきますがそんな電動工具にまつわるお話しをしていこうかと思います。


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