大工さんと電動工具のお話し 2

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。府中市はもちろん、八王子市、小金井市、調布市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

なんでも世界で最初に発明された電動工具はドリルだったそうで1889年頃のオーストリアといわれています。
今我々が知っていてよく使われているピストル型のドリルを販売したのは今でもシェアNo.1の「ブラック&デッカー」からでこれが1916年。
その後、1940年頃から1950年頃に掛けて丸鋸、ジグソー、サンダーと様々な電動工具が登場しました。
日本では主に工業用として扱われてきた電動工具でしたが、今や世界の電動工具のシェア第二位を誇る「マキタ」が国産第一号の携帯用電気カンナを1950年(昭和33年)に販売開始すると、これが大ヒット製品となります。
これを受けて日本でも急速に種類が増えていった電動工具ですが、電動丸鋸が広く普及しはじめたのは1970年代以降だと言われています。今では現場に運ばれてくる材料もあらかじめ刻まれている梁や柱の「プレカット」が多い為さほど大きな刃を必要としませんが、当時は刃の大きさも必要で現在の主流が直径125mmであるのに対して当時は185㎝。もっと大きな丸太用まであったそうで、その大きな刃が電源スイッチのオン、オフのみで高速回転するような単純な構造でした。

現在のように可変スピードや、ブレーキ機能もなく、ガードカバーも大雑把。始動させるのにロックボタンを解除しなければいけないとか、指を離せばすぐ止まるといった安全対策もろくに施されていない物がほとんど。
加えて使う方も慣れていないし安全教育も知識も不十分。
そのため現場での事故も多かったと聞きます。
「キックバック」という丸鋸刃の咬み込みによって起こる工具自体の跳ね返りによる大けがや、強力なモーターの力そのままで飛んでくる材木にあたる事故。
今でさえなくならない怖い事故ですが、当時は特に多かったそうで、私が小僧ぐらいの頃には「指の数が足りない」職人さんが結構いました(^_^;

「むかし、軍手したまま材木切ってたらよう・・やっちまったんだ(^^)」

と金歯を光らせながら笑う棟梁。
回転系の工具に起きる巻き込みによる事故です。

「この間の慰安旅行で鳶の頭(かしら)と俺だけ空港でひっかかっちゃってよう~(^o^)」
「え?(^^;)なんでまた?」
「奴も指がねえんだ・・・やっぱし丸鋸(^_-)な」
「ア~(@_@)そういえばそうでしたねぇ」
「奴らが言うのよ、アーユー ジャパニーズマフィア?
「ずいぶんとまた(^_^;)直球で来ましたね~!」
「いや、もっとなんか言ってたけど、オレが分かったのはそこだけだったんだ」
「なるほど(*_*)」
「オレは『仏の山さん』 アイム カーペンター!
「ほほう(さては慣れてるな・・・こりゃ)」
カット! ツリー カット! ツリー
 ミステーク! グッバイ マイフィンガー (^_^)って言ってやった」

それでも色々調べられたらしいけど、この英語力のおかげで無事開放されたそうな。


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