みてはいけないものを見た 3

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。

府中市はもちろん、稲城市、調布市、国立市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

 

空き家の塗替工事の最中に足場から落ちた親父。ちょうどその真下にあったプラスチック製フラワースタンドの上に落ちたため命拾いをしたようです。

その命の恩人は元々そっと扱わないと壊れてしまうような古いものだったため原形をとどめない細かなプラスチック片となってしまいました。
元請の工務店さんに連絡を取ると前の住人が残していったもので工事完了後に他のゴミとまとめて廃棄処分の予定だったそうで弁償の必要はないとのこと。

全ての破片をひろい、周辺の土も回収して入れ替えると幸い建物周りの土地が広い空き家だったため現状復旧を問題なく完了させることが出来ました。
体をペンキと泥で真っ黒けにしながらとりあえずの清掃をすますと、今度はペンキだらけの親父を車に押し込んで家に帰りお袋と一緒に裸にヒン剥くと着替えさせます。

再確認しても体のあちこちに青アザがあるものの切り傷や骨、関節には異常がない様子。そうなると親父元来の「医者嫌い」が始まって「医者に行くほどじゃない! 行かない!」の一点張り

「引きずってでも医者に連れてく!(-_-;)来い!」
「いや!絶対に引きずられない(>_<)!」

と柱にしがみつく始末。市販の湿布薬を貼りまくって三日程寝込んでましたが・・・その程度ですんだのは「フラワースタンド様々」でした。
翌日以降、私は一人でこの現場に戻ってあらためて清掃と片付けを行った後、黙々と作業を再開しました。

昨日まで二人だった現場が一人になったわけなのでちょっと大変でしたが、わがまま親父の面倒をみないですむ分気楽でいいやと思えるぐらいの実力はその頃には充分有りました。

「もう先が見えたな・・・(^_^)」

と、片付けをはじめた日暮れ時

ブーン・・・キキッ
と玄関前に止まった一台のバイク。なんだろうと思ってよく見ると、あの日親父の落下を伝えてくれた新聞屋さんがそっと家の中をうかがっているではありませんか。

「・・・・(=_=)」
「? こんばんは!」

と、声をかけると神妙な顔つきで僕をじっと見つめるオジサン。

「・・・・<(_ _)>」

いやいや(^_^;)違う!違う!

大丈夫です!生きてます(^_^)v」

「(@o@)ホント?!」

「奇跡的に大きな怪我もなく・・・(^_^;」
「(>_<)良かった~!本当に良かった!僕ね~嫌なものみちゃったな~って(T_T) 眠れなかったの」
「(^^;)すみません~あはは」
「どうしてそれですんだの(?_?) 僕はてっきり・・・」
「実は真下にフラワースタンドがあって・・・カクカクシカジカ」
「うーん(/_;) そうか~奇跡をみた!
「ハイ(^o^)ラッキーでした」
「それじゃ! (^O^)!今日はよく眠れそうだ~」
「<(_ _)>お騒がせしました・・・」

去りゆくバイクのテールランプを見送りながら

「ずっと心配してくれてたんだなぁ(^_^;) 悪いことしちゃった・・・」

その後の足場の解体時にはお騒がせ親父も起きてきて手伝ってくれたのですからさすが(?)たたき上げの職人。
タフなおじさんでした。


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