新春ウサギ騒動 2

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。府中市はもちろん、日野市、八王子市、西東京市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

小学校の屋外施設の塗替工事を請け負った当社ですが、その中の一校の「飼育小屋」に四十八羽ものウサギが飼われていることを知り大慌て。用意した仮小屋の中にはたして収容できるのか・・・
そもそも『いきものがかりの少年』の報告を鵜呑みして良いものかどうか?

それを探るべく何度かそっと飼育小屋に足を運び抜き足差し足近づいて見るのですが、人影を察知したウサギたちは素早く身を隠してしまい全羽の確認をすることができません。

ただ、見慣れない柄のウサギがそのたびにいたことを考えると少年の言うこともどうやらデタラメというわけでもないようです。
それではと飼育担当の先生を紹介していただいてお話を聞いてみることにしました。

「う~ん(^_^;)・・・実は僕も全部を見たことはありません。ただ子供達に聞いてみるとエサをかわりばんこに食べに出てくると。それで毛色で区別して特定したそうで」
「ははぁ・・・さすが『いきものがかり』侮れませんなぁ」
「でも、子供のことですからねぇ。実際には十匹ぐらいなんじゃないかと・・・二つ名を持つ個体もいるんじゃないのかなぁ・・・(^_^)」
「なるほど・・・案外そんなものかもしれないですね(^-^) それでも念のため仮の飼育小屋のすべてをここに持って来ます」
「そうですね(^^) それなら安心です」
「捕獲と移送はどうしましょうか、手慣れている方の方がよろしいかと思うのですが」
「それは大丈夫です。こちらで行いますのでご安心ください(^^) 子供達に慣れてますし問題ないと思います」
「それを聞いて安心しました(^o^)どうぞよろしくお願いいたします」
「おまかせください」

さて準備期間のうちに仮の飼育小屋を運び込みいよいよウサギたちの引越の日がやってきました。当日集まった『いきものがかり』さん達は十数名。

「いいかな?先生には作戦があるんでみんな聞いてください(^_^)/まずいつものようにウサギたちに餌をあげます。餌やり当番以外のみんなは入口のところに隠れていてください。ウサギが穴から出てきたところをいっせいに捕まえます。捕まえたウサギはこの新しい小屋に入れてくださいいっぱいになったら次の小屋です。どんどん捕まえるぞ~!」
「お~(^o^)/(^o^)/(^o^)/(^o^)/(^o^)/」

早速おとり役?の『いきものがかり』さんがバケツいっぱいの野菜くずをバラバラと撒くと・・はたして地面の穴の中からニョッキリとウサギが顔を出しました。
一羽、二羽、四羽・・・十羽!イイ感じです。

「今だ!(^O^)」
「ワ~(^O^)/(^O^)/(^O^)/(>_<)/(^O^)/」

走る『いきものがかり』軍団! しかし野生の勘かすでに察知していたのか文字同り「脱兎のごとく」穴へと逃げ込むウサギたち。捕獲できたのはたったの四羽(=_=)

「四十八分の四。十二分の一ですか(^^;)」
「大丈夫ですペンキ屋さん。これをあと十一回繰り返せば完了です!さあ、みんな一度外に出て隠れて!」

いやいや(^^;)そんなに甘くないのでは・・・と思っていた通り、その日はついにウサギが穴からでてくることはありませんでした。

その後『いきものがかり』軍団は数日をかけて何度もこの作戦を実行したそうですが最大の戦果は初回のみ。

それでもポツリポツリと戦果を加えて合計三匹の捕獲に成功しました。
「先生・・・本当にこの下にあと四十一羽もいるんですかね?昼間はまったく姿を見せなくなりましたが(=_=)」
「うーん警戒心が強いんですかね。たしかに置いておいた餌は食べてるみたいなんで、夜に活動しているみたいです」
「このままでは着工できませんね~ 困りました(T_T)」
「うーん・・・(^_-)? でも・・出てこないなら邪魔になりませんよね」
「(^^;)それはそうですが・・・夜中に出てきてペンキだらけになるかもですよ」
「・・・やっちゃって下さい(=_=)」
「え?いいんですか(^_^;)」
「・・・はい。ここだけの話ですが・・・」
「(?_?)」
「正直増えすぎて困ってます(-_-;)」
「(*_*)」
「多少ペンキがついても大丈夫です。穴の中にはペンキは落ちませんよね?」
「もちろんです(@_@)十二分に気を付けます!」
「それならばやっちゃって下さい・・・・」
「はい。ありがとうございます!」

こうして私達は出来る限り工期を圧縮し、床にペンキが落ちないように細心の注意を払い、午後三時には養生を完全撤去する事で飼育小屋内部の施工を完了する事が出来ました。
施工中に穴から出てきたウサギ二羽を確保。それ以外のウサギが果たして本当にそこにいたのかどうかは最後まで謎のままでした。

「大騒ぎしちゃったけど、実際のとこと餌を食べてたのはあの二羽とあと多くても二、三羽だったんじゃないかな(^_-)」

そんな僕の考えが間違っていたことを知るのはそれから半年後のことでした。


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