新春ウサギ騒動 3

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。府中市はもちろん、調布市、稲城市、町田市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

小学校の屋外施設の塗替工事を請け負った当社。その中にウサギ四十八羽が潜むと言われる「飼育小屋」の塗装工事を行うことに。「いきものがかり」の子供や担当の先生の協力によりそのうちの十羽の捕獲に成功・・・残りの三十八羽の存在は確認することは出来ないながらもご了承を得て可能な限りの対策を立てつつ短期決戦で完了することができました。
はたしてあの飼育小屋、本当に四十八羽ものウサギがいたのでしょうか?
私は工事完了後、あの妙に区切りの良い羽数は「子供達の勘違い」から生まれた産物だったのではないかと考え始めました。
『いきものがかり』さん達は一日中金網に張り付いているわけでもなく、毎日同じ子が顔を出しているとも思えません。多分当番制だったのでしょう。

そうなれば、穴からたまに顔を出す程度のウサギたちが複数の名前を子供達から与えられていたとして古くは多羅尾坂内(ちょっと古すぎるか・・)、あるい「愛の戦士キューティハニー」(これも古いけど)七つの顔を持つウサギがいたとしても不思議ではありません。
いずれにせよ喉元過ぎればなんとやらで「ウサギ牧場」の一件は単なる笑い話として僕の中では片付けられていきました。それから半年ほどたったとき思わぬ事からその笑い話が私にとって忘れられない出来事へと変わっていったのです。それはとある現場での休憩時間。大工さんとの茶飲み話がきっかけでした。

「ペンキ屋さん。小学校のプール行った?」
「へ?プールですか(^_^;) 色々細かいのには呼ばれました。プール槽だの、見学台だの・・・」
「いやいや、更衣室だよ。見学台の下の着替えるところの工事」
「あ~プールの横にあるやつですね。見積は何箇所か出してるんですが着工になったところはないですね~市役所もお金ないんでしょう。年に数ヶ月しか使わないところは後回しなんですよ」
「でも、今回は緊急事態だったから(^o^)そうも言っていられなかったんじゃない? あ!そうか!化粧合板で直したからペンキ屋さん呼ばれなかったんだ」
「緊急事態(^^;)?何々?気になるなぁ・・・」
「ロッカーの下の方がさ、みーんなボロボロになっててさ・・・」
「フムフム」
「では、ここで問題です!どうしてロッカーはボロボロになっちゃったのでしょうか(^^)カウントダウン・・・ピッ・・・ピッ・・・ピッ・・・」
「え? 腐っちゃったんじゃないの?湿気で。雨漏りでもあったとか」
「ブーッ!不正解。ヒント。囓られました・・・ピッ・・・ピッ・・」
「ネズミ!!(^_-)/」
「ブーッ。大ヒント!耳が長いです・・・ピッ・・・」
「ウサギ?(?_?)?
「大正解!!」
「でも、なんで更衣室にウサギがいるんですか?」
「それがさ~・・・飼育小屋から大脱走(^O^)」
「鍵かかってるでしょ、更衣室(^^;)」
「入れたのは先生達よ。何十匹も。捕まえるのも大変だったらしいけど、全部捕まえたところで飼育小屋には戻せなかった」
「なぜ?」
「奴ら地面にに穴掘ってトンネル作って逃げたのさ。コンクリートの基礎をかいくぐって外に出た。まさしく。ウサギ版『大脱走』!バイクに乗っているやつもいたとか、自転車のやつは逃げ切ったとか・・・」
「嘘でしょ(^_^;)」
「ステーブ・マックイーン知らない? まあ、乗り物に乗っていたって言うのは冗談だけど、穴掘って外に逃げ出したって言うのは本当。すごい数だったって」
「・・・・それってさぁ○○小学校じゃないですか(@_@)?」
「なんだ、知ってるじゃん(^^)」
「いや・・・以前、そこの飼育小屋の工事したときに『地下にたくさんのウサギが住んでる』と飼育係の子供達が言っていたんですよ。実際に見たことはなかったですけどね。10匹・・・10羽ぐらいしかいないのかと思ってました」
「へ~そうなんだ~(^_^)」
「ぶっちゃけあまり信じていなかったんですけど、本当だったんですね『いきものがかりさん』の話」
「しかたがないからプールの更衣室に入れてしばらく飼ってたんだって。そしたらロッカーの下の方ガリガリ囓られちゃって(^^;)ストレスかね~」

「自由に生きてきたんでしょうね(^^;)」

「飼育小屋の改修が終わった頃にはボロボロ・・・野生だな。あれは。まんま野ウサギだよ」
「改修したの?飼育小屋」
「基礎の脇を身の丈ぐらい掘ってコンクリート流したらしいよ。アルカトラズか網走かって感じだよね~(^_^;)」
「何羽いたんでしょうね~(*_*)」
「さぁ・・・そこまででは聞かなかったなぁ・・・」
地に潜ってペンキ屋から身を隠し続けた忍耐力と、脱走にかける情熱。

たしかな羽数は分からなかったですが、少なくとも精神面では赤穂浪士に匹敵するあっぱれな四十八羽と言えるかも。
・・・ちなみに他の学校では雌雄別で飼うなどの対策をとっているそうです。


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