塗装にともなう文字表記復旧について

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。
府中市 、調布市、拝島市、八王子市など東京多摩地域を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

給排水設備の文字表記の例

最近は塗装仕上げの鋼製扉もあまり見かけなくなりましたが、このような扉に書かれている文字、例えば「会議室」「湯沸室」「STAFF ONLY」などの文字表記。あるいは屋外の給配水施設の配管などに書かれている「オーバーブロー管」「給水」「排水」などの文字などは以前、その全てを看板屋さんに別発注していました。
ドアや配管が塗りあがると看板屋さんが小さな豆缶に入ったペンキと筆だけを持ってひょっこりと現れて鉛筆で軽く目安になる線(なんだと思う)をすっと入れます。
これは本当に適当に見えるぐらいの一本の線でしかないのですが・・・
それからおもむろに筆をとりだして、小さな豆缶のペンキをつけると、「スススーッ」と書いてしまうのです。「事務室」とか「機械室」なんて文字がパッと現れる様はまさに神業。

施工完了

角ゴシックだろうと、丸ゴシックだろうと自由自在。これは本当に格好よかった。なんていい商売なんだろうと憧れたものです。

ところがその後のコンピューターの進歩と普及、そしてカッティングプロッターの登場で、看板屋さんの黄金の腕に頼らずともカッティングシートの切り文字を貼り付けることで同等のことが出来るようになりました。

シート自体の耐用年数も8年から最長で10年はあるので、場合によっては下地の塗装面よりもしっかりと残っている事もあるぐらいです。
また、カッティングのよいところは耐用年数が短かいシートを使ったと思われる場合でも色彩が飛んでもシートの跡が残っているので既存の文字の判別が出来ることに有ります。
以前では予算の関係から文字の復旧が出来ないため、その部分のみを残すといったこともよくありましたが、現在では塗装前に位置と文字の大きささえしっかりと記録しておけば当社の自社施工ででカッティング、貼付までが行えるようになっています。本来剥がれやすくカッティングシートが向かないといとされる箇所もあります。

水回り、下地の表面がシートの貼り付けに向かない場所です。

例えばプールの水深表示などは清掃時にデッキブラシでしっかりと擦られてしまいますので耐候、対摩耗性が必要とされるます。

このような場合には、少々手間では有りますがマスキングシートとして文字の部分をくりぬいて貼り、塗装してから撤去する事で対応することが出来ます。

こうすればプール専用塗料による文字を書くことが出来、下地と同じ耐用年数が期待できます。
また、この写真の場合などは、ノンスリップ効果を出すために文字部分の塗料に珪砂を混ぜるなどの加工も行っています。
カッティングマシンによるシートのカットは基本的に「ベクトルデーター」という線と位置関係で構成されたデーターを使用します。

一般的なデジタルカメラの画像などは、小さな「ピクセル」と呼ばれる色付きの点の集合で構成されています。

デジタルカメラの性能表で何万画素という言葉をみたことが有るかもしれませんが、それがピクセルと同じ意味で、多ければ多いほど高性能。「大きな紙にプリントしてもザラザラしないよ」という意味なんですね。

デジタルカメラの画像を拡大していくと、段々と細部がモザイクタイルのように荒れていきますが、これはピクセルで構成されたデーターだからで、ベクトルデーターは拡大しても縮小してもそれぞれの線の位置関係を保つためまったく同じ結果を得られます。

パソコンで使われているフォント文字もある意味ベクトルデーターですので拡大していっても縁がギザギザになりませんね、それと同じです。

ですから会社独自のロゴマークや、イラストなどもベクトルデーターで作ることが出来ればカッティングシートに切ることが出来ますし、マスキングして塗装することも可能です。

もっともこのベクトルデーターを作製するのがちょっとやっかいで、特別なソフトと知識が必要になります。

具体的には「アドビ」社の「イラストレーター」や「コーレルドロー」などのコンピューターソフトウェアを使用する事が出来れば文字以外のものもカットすることが出来ます。

私は個人的に少々これらのソフトを以前から利用していたので、当社では様々なケースで利用されています。

例えば下の写真などの場合は公園によくあるスプリング遊具。
これらのコアラやパンダの目鼻や毛並みの色分け部分をマスキングシートで作製することによって職人の手を選ばずにデザイン塗装の復旧が行えるようになりました。
「今度のパンダさんの顔がこわい(T-T)」という苦情も、もう二度と来ないと思います(^_^;(そんな時代も有りました・・・)


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