DIY塗装のコツ 塗装前の下処理について

東京都府中市の外壁塗装、塗り替え業者、有限会社不二塗装です。

府中市はもちろん、稲城市、立川市、小金井市など東京都多摩地区を中心に塗り替え、リフォーム施工を行っております。

前回は、前々回に引き続きDIYで行う塗装道具についてローラーを中心にお話ししました。今回は作業の流れやペンキ塗りのコツについて紹介していけたらと思います。
仕上がりの善し悪しを左右する最大のポイントは実際に塗料を塗る前の下地処理。つまり事前準備にあると言っても過言ではありません。
門扉や柵、屋根などの鉄部においては金ベラ、サンドペーパーやワイヤーブラシで全体をこすり、浮いている錆びや旧塗膜、その他の汚れを丁寧に落します。

マジックロンでケレン中

最近では「サビの上から塗れる」という「錆止め」も売っているようですがやはりかさぶたのようにサビが残っている状況で塗っていては効果が半減しますし、表面の凹凸がそのまま仕上がり面にも残ってしまいます。また、浮き上がった旧塗膜を見落としがちになり後から塗料が旧塗膜ごと剥がれる可能性もあります。
一番面倒な錆落し作業ですが我々はこれを「ケレン」と呼び丁寧に浮いている錆、旧塗膜、埃、汚れを落としてあげるつもりで全体的にこすります。こうすることで表面に細かな傷を付ける事が出来、塗料の密着性が高まります(足付け作業といいます)。作業の際には軍手を忘れずにしておきましょう。
最近では我々が好んで使っているケレン用の砂付きナイロンタワシ「マジックロン」もアマゾンなどで簡単に手に入れることが出来ます。「三共理化学 マジックロンZ」という名前で検索するとヒットしますね。その昔これを初めて使ったときは感動ものでした。まさしく数倍の効率アップです。手持ちに道具がなく新規に買いそろえるのであれば塗装面の規模によってはこれを購入しても良いかもしれません。

ケレン作業が終わったら塗装面、作業箇所付近を清掃しておきましょう。
DIYで作成した棚や机などもしっかりペーパー掛けしておきます。傷や穴などはパテで修正しておきます。

ショップに行くと様々なパテが売り場に並んでいますが使用する量に合わせて購入するものを検討します。内部のペンキの塗り潰しでラワン材など木肌に木目の凹凸が出ているものを仕上げるときは全面をパテでしごいておくと仕上がりにグンと差が出ます。以前、内部の枠が塗装仕上げの場合だった頃にSOP指定(ペンキ)の場合には必ずこの「目潰し」をしました。よく使ったのは寒冷紗用パテでしたが今ですと同じメーコーさんの「スーパーパテ」が使いやすいです。

壁面のパテ処理作業

が・・・こんなにたくさんは使い切らないでしょうね。水性のパテは保管しておくと固まったり、カビが生えたりするのが難点です。むしろクロス張りの下地処理に使う「粉パテ」の方が密閉容器に入れておけば長期の保管が出来るかもしれません。でもこれも量があるし、使う度に水で練る必要があります。外部など雨がかりの場所には使えませんし、万能とは言いがたいですね。その場合には耐水性のあるパテを・・・切りがありませんね(^_^;)
パテに限らず全ての道具、材料は個人の趣味の範疇で買うとなるとかなり割高になりますが、かといって我々のように次の現場で使い回しが出来るわけではないので大量に買ってしまっても持て余す。この辺のバランスを考えて道具を買うのもDIYの面白さかもしれません。お店で一番よく手に入るツーバイフォーの木材の傷や穴を塞ぐ程度ならチューブ入りで売っているコニシさんの「ウッドパテ」、又は乾燥の早いラッカー系のセメダイン「木工パテ」が便利かと思います。前者は水性系なので匂いが少ない分硬化が遅く、後者はラッカー系なので効果が早いが、かなりシンナー臭がします。
基本的に釘穴などの深い凹を補修するとパテが乾燥する際「肉痩せ」します。その場合には重ねてパテをかけなければいけないので硬化が早いのはその点で有利です。ペットや小さなお子さんがそばにいなければ「木工パテ」を利用するのも良いかと思います。
同じ理由で壁面などの塗装の場合「水性パテ」よりも「粉パテ」の方が大きな段差の解消には向いています。これは「粉パテ」が水分の蒸発によって固まるのではなく。石膏のように時間が経てば化学反応で硬化する為、肉痩せが少なく2回目以降のパテ処理までの待ち時間も少なくすることが出来るからです。硬化に要する時間は120分から60分と製品によって異なりますので購入の際には確認することを忘れないでください。

この粉パテにも粒子の細かさから荒付け用、仕上げ用があります。荒付け用は粒子が大きい分肉痩せが少ないですが仕上がり面はザラッとしています。どちらかを選ぶとなれば仕上げ用を購入してパテ掛けの回数を増やして対応するのが良いでしょう。
パテ処理が終わったら乾燥を待った後、ペーパーで余分なパテをペーパーでこすり落しましょう。
これで下地処理が完了しました。

ニスによる生地仕上げやオイルステイン仕上げ、キシラデコールによる着色仕上げなどの場合はちょっと面倒で、塗装前にむやみにパテを付けると染みになったり色が乗らなかったりするので必要最小限のピンポイントでパテを充填します。そして乾燥後にしっかりとペーパーを当てて余分なパテを落したのち塗りますがどうしても色がつかなくて目立つ場合は一度乾燥させてから色ワニスを絵筆で塗るように補修に挑戦してみてください。

ニス仕上げの場合その部分はそのままの色となりますので周囲の生地と同色系のパテを使用する必要があります。木工パテのタモ色、ラワン色以外の色にしたい場合にはちょっと難しいですが一度仕上げてから家具リペア用の着色ペン(住まいのマニキュアBPなど)がやはり販売されているのでピンポイントタッチアップする方法も有ります。その場合でも下のパテ色は透けて見えるので仕上げる色よりも明るめのパテの方が着色してぼかしやすいです。

家具や床の傷の補修用キットは、西ドイツ製の30万円ぐらいの熱で溶かして使う各色樹脂パテとタッチアップカラー塗料、絵筆などのセットが二十数年前から有りまして「こうやって色付きのパテで地色に埋めて、木目なんかを筆で描くように」って説明書が入っていました。実際には多少の絵心が必要で使いこなすのは難しく専門の商売人もいるんですが、これも安価な物が「高森コーキ株式会社」さんから色々と発売されています。便利な世の中になりましたね。
まぁDIYの場合そこまでこだわる必要もないかもしれませんが(^_^;
簡単に済ませるつもりが長文になってしまい塗り始めるまでたどり着きませんでしたね(汗)
申し訳ありませんが続きは次回で・・・


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